釣った日 2001年10月14日  
 釣った人 萩田、金田他8名
釣った場所 伊豆下田地磯
釣れたさかな クロダイ、イシダイ、イサキ、カワハギ、ボラ、ベラ、エイ、フグ、ショウサイフグ、サヨリ、小イシダイ、
レポート 金田
スポーツの季節である秋は、否が応でも身体を使う。すでに私も綱引き7回アベックレース1回、それにゴルフ3日間連続(業務)と筋肉痛も休む暇なし。おかげで?この日の講習会も私的釣行を含めトリプルヘッダーとなった。
この8年間ほどは磯釣りのおかげで身体の具合がいい、それも足腰にかかる適度な負担が、膝や大腿筋に程よい鍛錬となっているのか、事務仕事主体の老体?である私にとって、磯釣りは趣味と実益兼用の立派なスポーツということになる。
というより目の前にニンジンをぶら下げられている馬かも知れない。

金曜夜半より入磯。萩田氏と2人でイサキ、クロダイ、化け物狙いで開始。しばらくは音沙汰なしだが、撒き餌が利いてきたかと思われる頃に萩田氏がイサキを連続して掛け、さらにその後化け物らしきあっという間のハリス切れが1回あったり、やはりスリリングな夜となった。
夜間の私はボウズで気持ちが少し..(笑)
釣れないのと眠気で、たまに寝そべって物思いにふけってみたり...(秘)  真っ黒な夜空に満天の星や天の川がまばゆいくらいに輝いていて、そこは天然のプラネタリウム。
その後の磯釣り講習会を控え、しばしの休息を取りながら、素晴らしい朝焼けの日の出を迎えた。日の出直前からの海は餌取り(小魚)の大群が....

講習会は受講生8名の内、竿4本を使って2人3脚?竿を操る人と撒き餌係の二人で1セットの
パターンは費用も安く、磯釣りには向いているのかも知れない。初心者にとって撒き餌と竿の操作をほぼ同時に繰り返すという作業はかなり面倒な事。 しかしどうしても磯がうるさくなるのも事実である。(笑)少し遅れて10時より講習開始。最近の下田一帯の海はボラの幼魚が大群を作っ
ている。受講者が撒き餌を入れる毎に海面が盛り上がるほどの活性ぶり。透き通る奇麗な海にそんな魚の様を見せられると、海を見慣れない受講者にとってはとても新鮮に写る。しかしそのボラがターゲットではないのを、説明しながらその下に居るであろうクロダイを想定しながら進める。そして撒き餌とウキがバラバラの位置に投込まれる。(笑) それは初心者には無理も無い事で、ましてや2人ですからなかなか難しい。
今回は若い方たちばかりなので、そんな要領も次第に慣れて2人1組の試行錯誤は続く。とはいっても、我々ガイドが指示しない限
り、同じパターンの繰り返しはやむを得ない。そんな時一人がボラを掛けた。幼魚でも釣り味はそこそこ楽しめる。これを他の人たちが見ると、たちまちボラ釣りに変身。(笑) 仕方なくこちらもしばらくはボラで楽しんでいただこうと仕掛け変更。
そうこうしているうちに、磯際の小メジナが出てきた。今度はそれを狙って数匹を掛ける。ボラの重量感とは違って小型でもメジナの小気味いい引き味はほとんどの受講生は未体験。20cmのメジナでも掛け、下へ突っ込まれた場合は思わず声も出る。
そんな賑やかな秋晴れの中で賑やかな磯釣りは一通り終了。大
物は出なかったが、30cmオーバーのサンノジもウロウロと。皆口を揃えて「あと2時間あればアレを釣ってやったのに」とのこと。

釣りは自然との対話です。魚という自然の生き物に対し、わがままな人間が知恵を絞って挑戦する。釣るも釣れぬもそれが釣りなのです。我々は網を使って一網打尽にする事はありません。一本の糸と一本の針でそこに居るであろうと念ずる魚との駆け引きを楽しむのです。釣れてこそ楽しいですが、釣れなくても次回につながる釣りができるよういつも心がけたいものです。
今回イワシは釣れませんでしたが、いわし雲がとても奇麗でした。

さて、講習終了後しばし磯で仮眠し夕方から夜にかけて再度2人で挑戦。明るい内はかなり厳しい釣果ではあったが、狙いのクロダイが1枚上がった。どこへ仕掛けを投げこもうが小メジナと餌取りに悩まされる状況下で、撒き餌の多点打ちと時間差・量の差を取り混ぜて、餌取りが居そうでないポイントを攻めた結果である。

撒き餌が効いているポイントが釣りの鉄則であるが、今回は逆にしばらく休ませたポイントへ撒き

餌なしで仕掛けを入れてみた。やはり餌取りの惑わせ作戦が効を奏したのか、ほぼ3ヒロ(約5m)の仕掛けが馴染んだ頃にクロダイ特有の前アタリ。その直後少し道糸を張る。すると奇麗にウキが沈んでいった。クロダイの口は堅いので、できるだけ針を飲み込ませるようにして早合わせせずしばらく待つ。そして合わせると小魚ではない重量感が伝わってきた。力強い突っ込みも見せたがクロダイは強引なやり取りをしない限りは取り込める魚だ。やや小ぶりではあるが約35cmクラスの奇麗で元気なクロダイであった。
夕刻から日没後8時前までに二人で釣った黒鯛4枚、イサキ1枚、そして爆釣萩田ガイドがクロダイ連続3枚、続いてイシダイ40cmまで釣り上げてしまった。もちろんそんな短時間の釣果は非常に珍しい。でもそれにはやっぱり理由があるのかもしれない。もう少しその理由については今後も調べていきたいところである。

とにかくトリプルヘッダーは疲れた。でも冒頭でも述べたように、スポーツの秋のおかげで、結果として身体的疲労はいつもより随分と楽である。また精神的疲労は言うまでもない。

 

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