釣った日 2001年12月09日  
 釣った人 石井、金田
釣った場所 伊豆下田地磯
釣れたさかな クロダイ、メジナ、イサキ、アカメフグ、サメ他
レポート 金田
冬の海と聞くと、釣りをしない人にとっては「この寒いのに..」と尻込みされることだろうが、我々磯釣り愛好者にとっては、シーズンインの季節。海水温の高い夏場はあまりにも幼魚や小魚が多く、一本針の磯釣りにとっては大型魚まで差し餌が届かない。海水温が徐々に低下し始めると餌取り魚が少なくなる。しかしさっぱり釣れないという現象もありうる。初心者には辛いところだろうが、冬場に大型を釣っている人は数多い。
また、気温は10度前後でも海水温は15度以上はあるので、やはり暖流海に接した地域は暖かいと言われるのも事実。さらに風がなく日射があれば、ポカポカ陽気の釣りに変身する。
冬場はできるだけ風のない日に、また風があっても風を避けられる場所を選べればいいですね。

さて、今回はそのポカポカ陽気の中の釣行となったが、さすがに朝夕はそこそこ冷える。地元下田の釣り仲間と共に一日の時間配分を、夕方を主体に狙ってみる事とした。
しかし、日の高い内に下田在住の石井氏はみごとクロダイを釣ってしまった。彼の磯釣り歴はほぼ一年だが、時間のある限り磯に通っただけの事はある。自分で様々な釣り方にチャレンジする意欲は人一倍で、地元ならでわの独特なスタイルを持っている。それをここでは公開しないが、またそれも自分の釣り方があって楽しいもの。例えいかなるレクチャーを受けようが、実体験を数多くこなす事の方が結果は早い。

日中の目立った釣果はこの一匹だけだったが、やはり夕刻に近づくにつれ、ウキ

に変化が現れ始めた。それでも数少ないであろうチャンスをいかに物にできるかがこの釣りの醍醐味である。
太陽が山に隠れ始めた頃、ウキが奇麗に海中へ入った。この様なアタリはこの日初めてで、時間帯も考えれば自然と身構える(笑)。あわせるとリールの逆転をもろともせずに一気に走り始めた。その瞬間に期待は膨らむ。しかしベールをオープンにして様子をみたが案外とすぐに止まってしまった。結果は良型のアカメフグ。アカメは日中にも上げているが、このようなアタリと走り方はあまりしない。ここで、夕刻時間帯でもあり、他の大型魚も近くにいるということを仮定すれば、このアカメ君が他の大型魚を差し置いて、真っ先に喰い付き、一目散に逃げたと想像できないだろうか。かなり強引で人間勝手な解釈だが、魚の身になって考えてみたいのが釣り人人情??
私の適当な魚社会物語は続くのだが、その後フグ特有の餌取り現象もなく、付け餌が残ってくるようになった。こうなると釣り人チャンスであることは言うまでもない。アカメ君が他の魚を出し抜いて餌を食ったものだから、他の魚のお怒りを買って、フグの出る幕なし状態か?
しかし、竿2本沖までを広範囲に探ってみるもそれらしきアタリはない。そこで、竿3本以上先の沖を攻めてみる。時間は限られている夕マズメなのでポイントを素早く丹念に探る必要がある。撒き餌もこの距離まで届くかどうかは、撒き餌の硬さ加減や風、また潮の流れなど様々な要素が関係する。この日は全てが揃っていた。そして4発ほど2m四方範囲に撒き餌を打った後、仕掛けを投入。潮はやや右へ流れているが、ちょうど仕掛けが馴染んだ頃にアタリ。ほぼ3ヒロほどの棚だったがすぐに走り始めた。かなり沖なので一切糸を出さずに竿の弾性とナイロン糸の特性を目いっぱい使う。今度はアカメ君でもサメ君でもメジナ君でもない感触。力強く頭を振るし

ぐさが竿に伝わってくる。今はボラもいない。無理をせず徐々に魚と磯との距離を近づける。最後に足元エグレへ突っ込むしぐさは懸命の抵抗か。その後ゆっくり浮かせ平を打った魚体は綺麗な銀色のクロダイであった。

サイズは40cmにやや足りない程度。日中に出るクロダイよりは一サイズ大き目なのは夕マズメだからこそかな?石井氏に久々に(笑)写真を撮ってもらい、二人して顔を見合わせすぐさま戦闘再開(再笑)。
その後しばらく静かな状態だったが、やはりサメが出てきた。サメ1匹を追加した後、再度ウキがスピードを加速させて消し込まれた。すかさず合わせるも先ほどのクロダイの比でないパワーが伝わる。大型○タイの可能性大と見て、とりあえず走らせる。しかし、またもや針掛かりが悪いのか、しばらくして針外れと相成った。
最近何度となくやられているパターンだが、クロダイの釣果もあり気分はまずまず(笑)。次回はテンカウントでも試したいところだが、それも今のシーズンがベストといったところか。でも次回に繋げたい。(笑)

さて、マナーの良い地元釣り人達との出会いも、釣りという共通目的があるおかげだが、全てのことにおいて一人より二人、二人よりさらに多くの人達との交流は楽しい限りで、これも海という大自然の大らかで未知の世界に対する誘惑が互いの絆を深めるのであろうか。釣果とともに海を大切にしたいと願う人々との付き合いが深まることに、今日は大満足の一日だった。

ちなみに、石井氏にも大型魚が来たんです。しかし、あっという間に足元へ... 彼のメジナ自己記録は46p。しかしそれはやや沖で掛けたもの。足元の大型は覚悟が必要(笑)ですね。今回のそれはきっと40は軽くオーバーのメ○ナ君だと思います。次回も彼はきっと奴を狙ってくることでしょう。(笑)
お互い頑張ろうネ!

 

戻る 私の釣果一覧 進む