本日のテーマ 遠征に釣果は付いてくるか?
釣った日 2002年12月23・24日  
 釣った人 小林さん、金田
釣った場所 八丈島沖磯、地磯、(渡船は不動丸、だが今回の船長は岩丸船長)
釣れたさかな オナガメジナ、モンガラ、ヤマブキベラ、カンムリベラ、ブダイ、ムロアジ
レポート 金田

朝8時頃の東京湾上空。横浜ベイエリアを望みながら、その向こうには富士が

同じ日の10時過ぎに磯から撮った写真。船宿(ながとろ荘)で餌を仕入れ、着替えを済ませて磯へ向かった。船は不動丸。

足元のハエ根。

暇なお客様、もとい、時間に余裕のあるお客様の強いお誘いもあり、つい最近1万円台に下がった八丈島ツアーへ1泊2日で行ってきました。半年ぶりの八丈でしたが、期待通り島は暖かかった。初日は気温15度はあっただろうか、東京では10度を下回っていたのだが、300km近くも南下するとさすがに温かい。2日目はなんと20度近かった。 
だが、北東風がやや強く渡船で渡れる磯も限られて、10時出港の不動丸は八重根港から近い千畳の向かいにある離れへ渡る。すでに先客4名様が早朝から入っていたが、聞いてみるとメジナのサイズはいまいちのようでパッとしないようだ。先客に場所を我々2人に譲っていただき、沖向きの位置でしばらく木っ端メジナと遊ぶ。ありがとうございました。サラシの具合も程よく、20mは伸びているだろうか。竿2本程度まで探ってみるがやはりサイズが伸びない。そうこうしている内に100mほど沖に本流が流れ始めた。その後足元から出るサラシの先と本流が交わる部分がより接近してきたので、本流の壁に沿って流していくが100m以上流して流して流す。ときおり小気味よくスプールにアタリは来るが、サイズは30cm止まりのオナガ。そんな時、先客も大きく竿を曲げる、が、見事なツバメウオ。夕方4時まで粘ってみたが、沖磯初日はここまで。

今回の宿泊はツアーで設定された「プリシアリゾート八丈」。このホテルはパブリックスペースも広く部屋も広い。一風呂浴びて食事へ出かける。ツアーには1泊朝食しか付いていないので、めぼしい料理屋をいくつかあたりながら、今回は「割烹 みつ橋」へ。今回同行の小林さんはここの常連で、とりあえず腹ごしらえ。とはいっても彼は飲む方が得意なようで、ひたすら生を。(笑) とりあえず島寿司(下写真左)と天麩羅盛り合わせとドジョウをいただき、ほぼ満腹。島寿司のネタは黒ムツからキンメ、オナガダイ等なかなかの品揃えで美味しかった(\2,000)。プラス100円でお吸い物を頂いたのがこれまた絶品でトビウオのいいダシが出ている。なんとも深みのある味だが上品であっさりとした美味さがとても気に入った。小林さんのお勧めで島唐辛子(中央写真右側)までお土産に頂き感謝。とにかくこの島唐辛子は青く辛い、辛い、辛い。だが美味いのだ。さらに店では出していないが島唐辛子を粕漬けした珍味(中央写真左側)も頂いたのだが、その実ではなく酒粕を2mmほど食べても辛い。だが温かいご飯が欲しくなるようなまろやかな美味さがある。カプサイシンの効果もあり、すこぶる身体に良さそうだ。だが飛び抜けて辛い。左の写真は小林さんと「みつ橋」の女将。

その後夜9時には就寝となり、朝5時起床の予定が5時半に起きる。当然ホテルの朝食は食べられないが、前夜に注文して、朝食代わりにサンドイッチを作ってもらった。
船宿のテラスに出してもらっていたオキアミを積み込み、6時前に八重根港へ到着。だが、不動丸のエンジンはかかっていたが、船長はロープを解くのではなく反対に縛っていた。(笑) 島の天気は変わりやすい。この日は小さな低気圧が通過する予報なので風向きも180度変わるのだ。やむなくホテルへ帰ってまた寝るか、とも思ったが地磯魂がそうはさせない。
島を半周して状況を見ながら最終的に風裏の南原千畳の地磯へ入る。平日ということもあり誰もいない。だが雨は降り続いていた。ここは極端に楽な地磯で、昨日乗った離れのちょうど向かいにあたる。だがもちろん本流が差す形状ではないので、ウキを見つめながらいつものごとく撒き餌と挿絵の一致に努める。足元からのサラシも弱く、さながらクロダイ釣り状態。だが当初から2人に入れ食いが続く。ブダイ・カンムリベラ・モンガラの一種・ヤマブキベラ、その中でも40cmオーバーのカンムリベラは相変わらずパワーがある。下への突っ込みもクチブトメジナのそれと似たところがあるので、思わずメジナかな?とほくそえむが、魚体は長く緑色。(笑) 時折木っ端メジナが混じるが、その後ダツが寄ってしまった。
ダツが消えるのを願いながら、ややあきらめムードでいた頃(すでに2時間はたっただろうか)沈んだウキに合わせをくれると、かなりの手ごたえが伝わる。だがやり取りはそう長く続かず針はずれでバラシ。感触は大型メジナだが上げてみなければ始まらない。ちょうどその頃からウネリも入り始め左右の磯に当たる磯から出る払い出しがちょうど我々の前で緩やかにぶつかるようになってきた。右からの払い出しからの流れは表層のみ左へ流れるのだが、本来の潮は右へ行っているのもわかる。ハリス4号を7号に上げしばらく用心しながら1時間ほど経ったであろうか。再びメジナらしき大物が。しばらく溜めてみるが2号のインナー竿が弱音を吐く。(笑) 折れても良かったのだろうが、弱音に参って糸を出したのがまずかった。ここの水深は足元で6m、竿2本先で10mあるかないかの状況なのに、ヤツは初回の突っ込みで底を突いているはずなのだが、さらに真下へ突っ込んだのだ。ここの根は溶岩で出来たものだが、その形は一つ一つが大きく角ばっていて、岩と岩との大きな隙間も考えられる。結果は完全に根にもぐられた状態。こちらは持久戦への持ち込みを決め込んだが、次第にあの数度の突っ込み距離が不安をよぎる。しばらく完全に道糸を緩めて待った後、たぐってみるとハリスの中央部分から根ずれで切れていた。それもウキの上部の道糸までザラザラ状態。根を回り込んだと言ってみればそうなのだが、海底に敷き詰められた巨大な岩の隙間を奥へ奥へと逃げ込んだかのような感じ。これでバラシ2発。(トホホ)
やはりその頃からダツ君はいなくなっていたのだが、しばらくしてまたお出まし。天候もナント西から晴れ間が覗き始め、やや気分も沈みがちに撒き餌の続く限りメジナを狙う。だが、バラシは大きい。またあきらめムードでとなりの小林氏からLLサイズの差し餌を分けてもらい、しばし彼の撒いたこませを眺めていると、遊び心が湧き出し、彼のウキと自分のウキを並べてみようと思った。うまい具合に広がった彼の中層の撒き餌に、ここぞとばかり自分の仕掛けを投入。自分の仕掛けの沈み方と小林さんが撒いた撒き餌の沈んでいく位置が時間的にちょうど一致すると読んだのだ。小林さんのウキは1.5号のポッコンウキで撒き餌の左側、その右側1メートルに私の2BLのめじな研究所ウキ。潮は相変わらず中層から下は右へ。(笑) 
これぞまさしく他人の差し餌と撒き餌で釣る盗人釣り。が、事は半分冗談だったのだが、私の仕掛けが馴染むかどうかの直前、まさに撒き餌と一致した頃に出来事が...
瞬間に手元からひったくられた道糸(PE2号)は伸びきっていた。気分も緩んでいたのでストッパーを外していなかったのだ。すぐさまストッパーを外したのは良かったのだが、今までの釣り経験にないほどのスピードでとにかく真っ直ぐ沖へ走る。この時点でメジナではないと判断できたのだが、やや余裕があった瞬間に止めにかかったが、まっすぐ竿を立てて溜めようものなら、あっけなく2号竿はのされてしまう。まともに喧嘩できない相手と判断し、しばらく糸をフリーにして走らせる、だがあっと言う間にスプールの下巻きが見え出してしまった。その間20秒はあっただろうか。
やむなく溜めにかかった瞬間にPEの結束部分であえなく切れてしまった。3度目のバラシ。

遠征はやはり遠征で、馬鹿に出来ないですね。(笑) 結果は伴わなくても、魚の実感は十二分に堪能してきた。(毎度の事か?)(笑)
初日に一緒の船に乗ったダイバー達がメートルクラスのヒラマサを目撃していると船長から聞いたのだが、それも今回の磯の比較的近くで可能性は十分である。帰りの空港で会った岩丸船長曰く、「地磯もコマセが効けば、でかいカンパチ・ヒラマサはありうる」との事。
夢は夢に終わったが、また次回までに考えておこうっと。(笑)

今回乗せてもらった不動丸を操ってくれた岩丸の船長。
とても気さくな行動派アイデアマン。三原山トレッキングや体験フィッシング等にも付き合ってくれる。

ぜひ彼自身で作っている楽しいホームページを覗いて見てください。

 

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