本日のテーマ 冬の地磯で何を狙うか
釣った日 2003年03月22日  
 釣った人 高根沢氏、渡辺氏、金田
釣った場所 伊豆下田地磯
釣れたさかな クロダイ、アカメフグ、クサフグ
レポート 金田

3月下旬というのに何でこんなに寒いの?と愚痴も出てくる今年の初春だが、八丈島釣行後の伊豆の寒さは
やはりこたえる。でも真冬の厚着装備でおじさんは頑張った。(笑) 今回ははるばる栃木から磯釣り入門教室へ一人で申し込まれた高根沢氏に同行する。とても明るい彼は、決して後ろ向きな雰囲気は無い、だが一言「上手い人の技を見たい」。これはプレッシャーというか私への無理な問いかけというか(笑)、要は結果を出せばなんとかクリア出来るであろうと、伊東で一緒に前泊して、いつもの磯へ真っ先に早朝暗いうちに入った。
まだ他の釣り人は誰もいない。絶対釣っていただくために、釣り座より後ろで支度をしていただいている間に、出来るだけ海を覗かず、撒き餌のみをしばらく打つ。というより音も出ないくらいに少量ずつ数多く、暗い内から身を隠して足元へ撒く。まるで忍者のように(笑)。これも釣るための技のひとつで、魚の気持ちになって釣りをする大切な行為である。
高根沢氏はすでに釣りでは数をこなしている。だが磯は初めてで、堤防がほとんどということ。磯も堤防も同じ海に変わりはないが、どちらかというと磯の方が魚はすれていないかもしれない。だがその生態はより敏感で
神経も研ぎ澄まされているといってもいいのではないだろうか。そんな勝手な仮定をするも、一度撒き餌にはまればこっちのものと考える。大切なのは自然な撒き餌の導入であり、釣り始めが肝心と思い作戦を続ける。
いざ釣り開始でポイントを説明するも、声は小さめに身体は低くして、あくまでも相手に悟られないように気を配る。ターゲットは地磯であっても良型メジナの可能性もある。だが私の撒き餌に食いあがる程の活性もみられず(当たり前か)、ここは確実にクロダイを狙う。左右から緩やかに出る払い出しの中間へ仕掛けを投入。一投目は私が入れる。それも静かに暗い内から。その反応はウキには出なかったが、差し餌に表れた。差し餌の半分が無い。明らかな魚の捕食反応だ。これは期待充分と読み、2投目は高根沢氏へ。あくまでも撒き餌と差し餌を合わせる事が第一で、二人して身をかがめながら、撒き餌の流れと差し餌の一致に努める。ほぼ4〜5投目の仕掛けの投入がやや右へずれた。私はすかさず「そのポイントは撒き餌の位置とは50cm異なる」とのコメントを発したとたん、ウキはゆっくりとしった(笑)。だが棚は深めなので根掛かりの可能性もある。しかし雰囲気としては明らかに生体反応が。当初のシモリからしばらく我慢して、もうひとつしっかりとした飲み込みを意識しながら、10秒近く待ったであろうか。ほとんどウキが消えた時点で合わせを指示。竿に乗った事を確認し、竿を時折叩くリズムからクロダイの兆候がうかがえる。彼も「まさかこんなに早く」と言わんばかりの表情でやり取りに入る。決して慌てず焦らず、竿の溜めはしっかりと取り、魚と無理に喧嘩することなくゆっくりと。クロダイは
掛けてしまえば慌てることは不要です。それより相手と喧嘩しないで、静かにおとなしく浮かせることが、次の1枚にも影響する。やがて水面近くへ上がってきたのは綺麗な銀鱗をしたクロダイであった。
釣り上げる直前に他の釣り人数人が横に入ったが、まだ支度の最中で、撒き餌も竿も出していない状態で、ラッキーであったかもしれない。でも磯釣り初の釣り人が5分もしないうちに磯のクロダイを釣ってしまったのである。私も彼も大満足(笑)。
ほぼ35cmであったが、彼にとって初のクロダイでそのウキの沈み方とや、磯のクロダイの引き方は新鮮であっただろうと思う。ターゲットはクロダイと決めて狙い、その結果を出したことは素晴らしい。
その直後に渡辺氏の竿にもクロダイらしきものが。上がってきたのは40cmのこれもクロダイ。記念撮影している場合ではなかったかもしれないが、とにかくおめでとうございます。
その後東よりの風が強くなり、上潮と下潮の流れが一致せず、また大勢の釣り人約10名がほぼ同じポイントで釣りを楽しまれたので(笑)、釣果は厳しかった。だが1日で1枚の釣果も本命かつ初物であることに大きな意義がある。つれなくなった原因や微妙なウキの変化が何であったのかが、より良い経験であったことを祈りつつ。

高根沢氏とクロダイ 渡辺氏とクロダイ

高根沢です、昨日はありがとうございました。
帰りに仮眠をしようと思ったのですがクロダイを釣った嬉しさからか
疲れを感じる事無く三島で給油した時にスタンドに寄ったきりで
静岡県内、東名、首都高の渋滞にもめげず自宅まで帰ってきてしまいました。
自宅に着いたのは11時、さすがに体は疲れていたらしく
今日の昼過ぎまで12時間寝てしまいました。
起きるとコマセを打ったり竿を振るのに力が入っていたのか
両肩筋肉痛になっていました。

初めての磯釣りは最高でした!!磯釣り教室、行って良かったです。
いつも釣っている堤防とは全く違い雰囲気は最高だし
空気まで美味しく感じリフレッシュできました。
教えて下さり方も解り易く丁寧で
教えてもらった事を茨城でも早く実践してみたくて仕方ありません。
今までに数回、本を見てフカセ釣りをやってみた事がありましたが
何冊も本を見るより1回教わる方が断然勉強になります。
でも何よりも嬉しかったのは僕に初クロダイが釣れた事です。
今日、誰かに自慢したくていつも行っている
釣具屋に行って自慢してきました。

仕事の休みなどの関係でちょくちょく行く事は難しいですが
また絶対、教わりに&伊豆に釣りに行きます。
その時は宜しくお願い致します。

高根沢さんお疲れ様でした。
スタンド休憩1回で宇都宮まで戻られたのは、驚きです。
事故無く戻ることが第一ですが、その気持ち、大変よくわかります。(笑)
所詮釣りという遊びなんですが、この手の自然相手の狩りという代物は
どんな薬にも替えがたい神経薬かもしれませんね。

 

戻る 私達の釣果一覧 進む